徳利屋は中山道の宿場町奈良井宿にある。

江戸後期に建てられ、かつては旅籠として、そして今では郷土料理の店として街道を行交う人々をもてなしている。

天窓から射す光は180年の歳月をかけて燻された黒壁に鈍く反射し、柔らかな翳を生み出す。

女将の人柄を映した料理を食しながら、ゆらゆらと揺れる炎をぼうと眺める。

芯の方がほんのり暖まる。